肌着、靴下に続く第三弾!ケアきょうが商品開発した高齢者向けパジャマ
介護領域に特化した動画・SNSメディア「ケアきょう」を運営する株式会社カイゴメディアではこの度、1都14県でショッピングセンターチェーンを展開する株式会社ベイシア(本社:群馬県前橋市、代表取締役:相木孝仁、以下ベイシア)と共同して、介護職1,000人の声を活かして介護用パジャマ『ストレッチプラスパジャマ』を共同開発いたしました。ベイシア衣料取り扱い店舗70店で発売しております。
『ケアきょう』介護職×ベイシア、約1年に渡る開発!介護職のべ1,000人のリアルな声が反映された高齢者にも介護職にもやさしいパジャマ
一昨年には介護用肌着、昨年には介護用靴下を共同で開発。好評だったことからさらに第3弾として「パジャマ」の開発に取り組んでまいりました。
ストレッチプラスシリーズの特長
開発には介護職1000人の意見、1年弱の検討を実施。
ストレッチプラスシリーズの開発にあたっては株式会社ベイシアの軽衣料部部長兼衣料MD岡村様・衣料MD佐藤様とケアきょうチームとの強い連携が背景にあります。
もともと介護専用商品にはマイナスのイメージがあります。高齢者向けというと地味な色味に固定化してしまったり、機能性ばかりが重視されおしゃれさが置き去りになっていました。
ケアきょうユーザーの介護職からはこうした高齢者向け商品のイメージが介護現場全体のイメージを暗いものにしてしまっているのでは?という意見があがっていました。
肝心の機能性についても既存の商品については高齢者の一面的なニーズばかりをとらえ、細かいニーズが拾えていませんでした。ベイシア様とケアきょうのディスカッションでは細かいポイントについて多くの議論が交わされました。
ポイント①生地
今回の製品では脇下に「マチ」があるのが特長です。
このポイントの前段階ではお年寄りの好みと着替え時の利便性についての議論がありました。
ベイシア様の課題感
- 「一般的にはお年寄りの方が好まれる綿100パーセント、しかし全然伸びない」
介護職から寄せられたアイデア
- 「一部が伸びるのはどうか」
- 「拘縮の人に対応して腕の部分が伸びればOK」
- 「伸縮性は着替えの時だけ課題になる」
- 「化学繊維が多いのはのびるが高齢者の肌に悪影響があるパターンもある」
上記のやりとりをふまえ、「袖下だけマチを作る」という今までにはないデザインの商品になりました。
ポイント②マジックテープ
続いての特長はマジックテープです。市場では高齢者向け衣料品にマジックテープがあるのは当たり前のような扱いになっていますが、ベイシア様では当たり前のものを当たり前とはとらえず、ケアきょう介護職の意見を取り入れていただき1から検討いただきました。
ベイシア様の課題感
- 「マジックテープは本当に必要なのか?」
介護職から寄せられたアイデア
- 「マジックテープは褥瘡のもとになる」
- 「洗濯の際に糸などが付着し、どんどんつきにくくなってしまう」
マジックテープが楽だという固定観念にとらわれず検討したことで、介護職からの様々な意見を取り入れた商品になりました。
そのほかにもキッズ・成人と異なり多様な体型・体格にあわせてゴムを取り替えられる仕様、脱ぎ着しやすくADLの維持に配慮したボタンホールなど細かな部分にまで介護職の意見が取り入れられた商品です。
上記のようなニーズをとらえ、デザイン性にも配慮した高齢者向け商品というのは現在市場にほぼありません。高齢化がすすんでいる日本国内ですが、高齢者向けのシリーズかつパジャマというのは非常にニッチな商材です。
ベイシア様は「介護現場を変えたい」「高齢者向け商品のイメージを変えたい」という強い熱意をもって商品開発にあたっており、この熱意に答える裏付けとしてケアきょうがお手伝いをさせていただきました。
ストレッチプラス・パジャマが生まれるまでの壁
開発の過程ではYouTubeチャンネル『ケアきょう』のコミュニティの介護職のべ1000人に対してアンケートを実施しました。
また、現役介護職とベイシア様との議論の内容もシリーズ3本にわたって配信し、介護職従事者でもある視聴者の皆さまからも様々なコメントもいただいてまいりました。
たとえば大きな議論となったのが「マジックテープ」です。
現行の高齢者向けのパジャマは多くがマジックテープ付きのものです。しかし、ケアきょうコミュニティの介護職からは褥瘡の原因になるという意見や洗濯の際の負担など、見直しの意見が飛び交いました。
また、デザインについては今までにない画期的なデザインです。
兵隊柄や猫柄など高齢者向けにはなかったデザインが出揃っています。
ケアきょうコミュニティの介護職のアンケート調査でもほとんどの介護職がこうしたデザインを好意的に受け止めました。
ケアきょうでは今後もベイシア様と一緒に日本の介護現場を少しでも明るく、前向きにするような商品を介護職コミュニティを通じて実現していきたいと考えております。
ケアきょう代表 向笠コメント
ケアきょうでは、日本の介護を支える介護職やご家族の皆様のお役に立つ情報配信やサービス提供を行っております。
その中でも、ベイシア様とのプロジェクトは、
- ケアきょうの介護職コミュニティを通じたアイデア創発
- 介護現場に寄り添うベイシア様の強力な商品開発
- ケアきょうのメディアを通じた介護現場の皆様への浸透
の3つが組み合わさった、ケアきょうが目指す「共創」を体現した、非常にケアきょうらしい取り組みになっています。
ベイシア様とのコラボレーションも、肌着、靴下に続き、今回のパジャマで第三弾。
また、第四弾として、靴の共創プロジェクトもスタートしており、今後の展開にもぜひご期待頂きたいと思います。
これからもケアきょうでは、皆様から頂くご意見を踏まえて、介護を取り巻く企業様とのコラボレーションを通じ、日本の介護現場を支える皆様により一層役立つ情報発信、サービス提供に取り組んでいきたいと思います。